レーザー脱毛には副作用がある?理由と対処方法を解説
レーザー脱毛には副作用が伴います。肌にレーザーやライトを当てて施術を行うため、少なからず副作用があることは避けられないのですが、なるべくリスクを低くすることはできます。
このページでは、副作用をなるべく起こさないための予防法や対処方法について詳しく解説しています。
レーザー脱毛で副作用が起こる理由
レーザー脱毛によって副作用が起こるのは、レーザー脱毛は高温の熱で毛根にダメージを与える仕組みだからです。熱を加える以上、どうしても肌に負担をかけることになります。とくに照射の際の熱が高温すぎる場合や、肌の状態が健康でないときには、肌にも大きなダメージを与えてしまうことがあるのです。
脱毛後、一見何のトラブルもないように思えても、肌が予想以上にダメージを受けている場合もあります。また、すぐにはわからなくても数カ月後に発覚するといった副作用もありますので、脱毛期間中はなるべく肌の調子に気をつけて様子を見てください。
レーザー脱毛は安全性の高い施術なので、重篤な病気を引き起こすなどの副作用はありません。しかし、安全性が高いとは言ってもリスクはゼロではなく、副作用を起こすことはあり得ます。ただし、リスクがあるのはレーザー脱毛に限ったことではなく、自己処理であっても肌トラブルなどの副作用が出てしまうこともあります。
たとえば、毛抜きでのムダ毛処理は、毛穴を傷つけてしまうことで「毛嚢炎」や「埋没毛」などのリスクが高くなります。カミソリでのムダ毛処理も、肌荒れなどの副作用が伴います。つまりどの部位でも、どのような体質であっても、すべてのムダ毛処理には少なからずリスクが伴うことを覚えておくと良いかもしれません。
レーザー脱毛で起こる可能性のある副作用
では実際に、レーザー脱毛ではどのような副作用が起こる可能性があるのか、具体的に解説します。
副作用①やけど
レーザー脱毛によって、脱毛した部位に「やけど」を引き起こす場合があります。おもな症状はヒリヒリした痛みや赤み、かゆみです。症状が進んでしまうとミミズ腫れのように腫れたり、水ぶくれができたりすることもあります。レーザー脱毛では、熱を使用してムダ毛を脱毛します。
レーザーによる熱は、脱毛機にもよりますがかなり高熱になることも多く、ムダ毛だけではなく肌にもダメージを与えてしまい、やけど状態になることがあるのです。ほとんどの場合、肌や毛の質に合わせて脱毛機の出力レベルを適切に調整することで、やけどなどの肌トラブルは避けられます。しかし肌が健康な状態でなかったり、色素沈着やほくろがあったり、ムダ毛の剃り残しがあったりするとやけどを起こしやすくなると言われています。
副作用②毛嚢炎
毛嚢炎(もうのうえん)とは、毛穴の奥に細菌が入り、炎症を起こしてしまうことです。見た目は、毛穴部分に白ニキビのようなできものができますが、かゆみや痛みはほとんどないのが特徴です。炎症が軽度であれば自然に治りますが、悪化すると赤みを帯びてきます。
膿を持つ、熱を持つ、痛むなど炎症がひどくなってしまうと、手術での治療が必要となる場合もあります。毛嚢炎は、レーザー脱毛によって肌がダメージを受け、肌のバリア機能が弱くなることで引き起こされます。バリア機能がうまく働かなくなってしまうと、細菌から肌を守れなくなり毛穴に細菌が入り込んでしまうのです。
また、脱毛後は肌が乾燥しやすくなります。肌が乾燥すると少しの刺激で毛穴が傷つき、その傷口から細菌が入って、毛嚢炎につながることもあります。
副作用③硬毛化
硬毛化(こうもうか)とは、脱毛前よりも毛が濃く太くなってしまう症状のことです。毛を減らすために脱毛するのに、反対に毛が濃くなってしまうので、レーザー脱毛の副作用としてはよく知られています。やけどや毛嚢炎などの肌に起きるトラブルとは違い、ムダ毛そのものに起きてしまう副作用です。
実は、硬毛化の原因はまだ詳しくわかっていない部分が多く、はっきりとしたメカニズムも解明されていません。ただし仮説として、ムダ毛に与える熱が十分でなかったために、本来ならダメージを受けて抜けるはずの毛が反対に刺激され、活性化してしまうことで起こるのではないかと言われています。
発生する確率はごくまれですが、産毛などの細い毛が生えている部位に起こりやすい傾向があります。
副作用④汗が増えたと感じる
脱毛を進めていくうちに「汗が増えた」と感じる方がいます。「レーザー脱毛が汗腺を刺激したために、汗が多くなる」と言った誤った情報を見聞きすることがありますが、これは事実ではありません。レーザー脱毛が汗腺に影響を与えることによって、汗が増えることはないのです。
しかし、実際に汗が増えたように感じられる方もいます。とくに、ワキの汗が増えたような感覚がする方が多いようです。これは脱毛で毛が減ったことで、汗が流れやすくなるためです。脱毛前までは毛が汗を吸収し、汗が流れ落ちるのを止めていたのですが、毛が少なくなると汗が流れ落ちる感覚を感じやすくなります。それによって、汗が増えたと感じるのです。
副作用別の対処方法
もしもレーザー脱毛によって、副作用が起こってしまったらどのように対処すべきなのでしょうか。副作用別に対処方法をお伝えします。
対処方法①やけど
レーザー脱毛によってやけどを負ってしまった場合には、まずは患部を冷やしてください。清潔なタオルを冷たく濡らして患部にあてる、保冷剤を使うなどが効果的です。また、流水で冷やすのもOK。ただし水道の水やシャワーを当てる場合は、水勢を弱めにして患部には直接あてず、まわりからやさしく冷やすことを心がけてください。
クールダウンして赤みや痛み、腫れが治まった場合は、そのまま様子を見ても大丈夫です。冷やして数日経ってもよくならない場合は、施術を受けたクリニックに連絡してください。医療脱毛クリニックは医療機関なので、多くの場合は医師による診察が受けられます。薬が処方されることもありますので、医師の指示に従い適切な治療を受けることをおすすめします。
対処方法②毛嚢炎
肌に毛嚢炎のような症状が見られる場合は、まずは1週間程度様子を見ても大丈夫です。多くのケースでは、数日~1週間ほどで自然と治癒していきます。発疹だけが見られ、とくに大きな症状がなければ受診の必要はありません。しかし、痛みやかゆみを感じる場合は別です。
毛嚢炎は本来、痛みやかゆみを感じないものなので、そのような症状があるときや、範囲が広がってくる、発疹が大きくなってくるなどの異常があれば、医師の診察が必要です。炎症をそのままにしておくと、手術が必要になるくらいまで悪化することもあります。そうならないためにも、毛嚢炎の悪化が見られたときにはすぐにクリニックへ相談してください。
対処方法③硬毛化
硬毛化は、はっきりとした原因がわかっていない以上、完全に予防することは難しい副作用です。しかし、もし万が一硬毛化が起きてしまった場合にも、繰り返し施術を行うことで改善することがあります。硬毛化は、毛根に十分なダメージを与えられなかったときに毛根が活性化することで起こるとされています。
つまり再度毛根にしっかりとダメージを与えることができれば、硬毛化してしまったムダ毛でも減っていく可能性があるのです。そのため照射出力を強くするなどの調整をして、施術を重ねることで少しずつ治していくケースが多数。クリニックによっては、硬毛化してしまった場合には無料で追加照射できる保証を用意しているところもあります。硬毛化が不安な方は、保証が充実したクリニックを選ぶことをおすすめします。
対処方法④汗が増えたと感じる
脱毛で「汗が増えたように感じる」のは汗腺に影響があるわけではなく、毛が減って感覚が変わったことによるものなので、根本的な対処方法をとるのは難しいかもしれません。実際には汗の量は脱毛前と変わらないはずなので、過度に心配しなくても大丈夫です。どうしても気になる場合は、制汗剤や脇汗パッドで対応するのをおすすめします。
脱毛で汗が増えたと感じる一方で、毛に汗が残らなくなり、雑菌が繁殖しにくくなったことで汗のにおいが気にならなくなったという方もいます。
脱毛で副作用を起こさないための予防方法
せっかく脱毛でキレイな肌を目指しているのに、副作用が起きてしまっては元も子もありません。副作用を起こさないためにできる、予防方法について解説します。
予防法①保湿する
脱毛には、肌の乾燥が大敵。肌が乾燥していると、バリア機能が落ちて肌トラブルを引き起こしやすくなってしまいます。肌の乾燥を防ぐために日ごろからこまめに、保湿しておくことをおすすめします。とくに脱毛後の肌はとても乾燥しやすくなっているので、アフターケアはしっかりおこなってください。
予防法②禁止事項を守る
脱毛サロンやクリニックでは、脱毛をはじめる前のカウンセリングなどで脱毛前後に避けるべき行動について注意喚起しています。たとえば、脱毛当日の入浴や激しい運動、飲酒などは、体に熱がこもって副作用に発展してしまいやすいことから、避けるように言われるはずです。
また、予防接種を受けたときや体調がすぐれないときなども、肌が敏感に反応して副作用を起こすリスクが高くなります。脱毛を受けるときには必ず脱毛前後にしてはいけないことの説明があるので、しっかり守るようにしてください。
予防法③自己処理を控える
脱毛期間中は、できるだけ自己処理を控えるのがベターです。施術と施術のあいだは、数カ月程度の期間を空けるのがほとんどです。この期間、自己処理が必要なときはしてもかまいませんが、カミソリや毛抜きでの自己処理はおすすめできません。肌を傷つけてしまい、次の脱毛のときに副作用につながる可能性があるからです。
どうしても必要なとき以外は自己処理自体をなるべく避け、するときは電気シェーバーを使うなどしてできるだけ肌に負担をかけないように気をつけてください。
レーザー脱毛で聞きたいQ&A
レーザー脱毛の副作用に関する、気になる質問をまとめました。間違った情報が流れていて、勘違いされている場合もありますので、読んで確認してみてください。
「全身脱毛でガンになる」という話を、これまで聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。全身脱毛は全身にレーザーやライトを照射するため、肌に悪影響を及ぼして皮膚ガンになるというような情報が出回っています。
しかし、サロンやクリニックの脱毛機には、人体に悪影響を及ぼす光線は使われていません。皮膚ガンの症例の多くは紫外線やウイルス、体質などであるとされているため、脱毛が皮膚ガンを誘発するとは考えられません。
脱毛をすると毛が増える可能性がある...といううわさも時々聞かれるかもしれませんが、これも事実ではありません。脱毛後に毛が増えたと思われる原因は、多くの場合が「硬毛化」です。毛が増えたのではなく、ムダ毛そのものが太く硬くなってしまったことで、毛が増えたように感じられることはあります。
毛穴の数は生まれつき決まっており、脱毛によって毛穴の数が増えることはないと言われています。また脱毛でホルモンバランスが崩れて、毛が増えるのでは?という心配をされる方もいますが、脱毛がホルモンバランスに影響を与えることもありません。
生活習慣の乱れや睡眠不足、ストレスなどがホルモンバランスを乱してしまうことはあるので、脱毛期間中は普段の生活リズムをなるべく整えるよう心がけることをおすすめします。
脱毛が進んでいくと汗を吸収してくれていた毛がなくなって、少量の汗でも肌を伝うようになります。そうなると、今までよりも汗が増えたように感じられる可能性があります。
脱毛によって汗腺が刺激され、汗が増えると言われることもありますが、それは間違いです。感覚に変化があるかもしれませんが、基本的に汗の量は脱毛後も変わりません。
全身脱毛を受ける前にはしっかりリスクを確認しよう
肌に直接レーザーやライトを当てる以上、脱毛には少なからず副作用やリスクが伴います。大切なのは、そのリスクをきちんと理解しておくこと。副作用が起こる確率はそれほど高いものではありませんが、自分の身に起きる可能性がまったくゼロではないことを覚えておくようにしてください。
リスクがある以上、安心して通えるサロンやクリニックを選ぶことが重要です。リスクについて事前に説明があるか、万が一のときの保証があるか、提携している医師がいるかなどトラブルの際のサポート体制も、しっかり確認しておくことをおすすめします。リスクやその対処方法について、何も知らないまま脱毛をスタートするのは危険。
いざと言うときに困らないために、不安な点や疑問などはすべてカウンセリングで相談してください。脱毛サロンやクリニックのスタッフは、今までたくさんの方の施術を担当してきた脱毛のプロです。リスクや副作用についても熟知していますので、わからない点は遠慮なく尋ねて大丈夫です。脱毛は自分の体や健康にかかわることなので、不安を抱えたままにしないのが大切です。
副作用についてよく知ってから脱毛を検討しよう
脱毛はどの部位でも、副作用が起こる可能性のあるものです。やけどや毛嚢炎は、痕になってしまうこともあり、悪化すると脱毛スケジュールにも影響が出ることも。そうならないためにも、できる限りの予防をするのがおすすめです。不明な点はスタッフに相談し、不安を解消してから脱毛をスタートしてください。
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